ぽつぽつ雨の日に出会った、小さなかたつむり。ゆっくり歩く大切さを知る、やさしい初夏の物語です。
ぽつ ぽつ ぽつ。ある雨の日、ポッコは窓の外をながめながら「今日はおそとで遊べないなぁ」としょんぼりしていました。
すると窓に、ちいさなかたつむりがぺたっとやってきました。「こんにちは」と笑うかたつむりに、ポッコはびっくり。
「きみ、雨なのにうれしそうだね?」と聞くと、かたつむりは「だって、雨の日はキラキラがいっぱいだから!」と答えます。
ポッコは赤い長ぐつをはいて、かたつむりと一緒に雨のおさんぽへ出かけました。ぴちゃ、ぴちゃ、ぴちゃん。
みずたまりには空がうつり、あじさいの葉っぱには大きな雨つぶがキラリ。「ゆっくり歩くと、みつかるんだよ」とかたつむり。
雨がザーザー強くなると、ポッコたちは大きな木の下で雨やどりをしました。
そのとき、かたつむりがポッコを見上げて言いました。「ポッコのおみみ、ぼくのおうちみたい!」
ポッコは思わずにっこり。さっきまで嫌だった雨が、なんだか少し好きになっていました。
帰り道、ポッコは水たまりをよけずに、ぴちゃん!と歩きます。かたつむりも、うれしそう。
雨がやみ、空には大きな虹。「また雨の日にあそぼうね」――ゆっくり歩く楽しさを見つけた、やさしい雨の日のお話です。