おひなさまのおまつりの日。ぽっこたちは町をおさんぽしながら、甘い匂いに誘われたり、石段いっぱいのお雛様に感動したり。宮司さんのお話を聞いて、健康と幸福をそっと祈る、あたたかい一日のお話です。
おひなさまのおまつりの日。
ぽっこたちは、おともだちと いっしょに まちを おさんぽしていました。
まちなかは、いつもより もっと にぎやか。
ちょうちんが ゆれて、みんなの えがおが きらきらしています。
すると――
ほかほかの おまんじゅう。
あまくて おいしそうな においが、ふわ〜り。
ぽっこは ぐ……。
『たべたいな……』
こころが ぐらりと ゆれます。
『えいっ、たべちゃおうか!』
思わず ぱくっ。
ほっぺが しあわせで、にっこり。
さらに あるいていると、
おみせの まどに かざられた
おだいりさま と おひなさまを みつけました。
『わあ、きれい!』
みんなの えがおが ひらきます。
そして――
いしだんの さきに ひろがる けしき。
いしだん いっぱいに ならぶ、
たくさんの おひなさま。
ぽっこは ことばを なくして、
ただ みとれて しまいました。
『……すごい。』
いしだんを のぼって、あしは くたくた。
でも、ここまで きたんだって、
こころが ほっと しました。
すると、やさしい みやしさんが
おひなさまの 由来を そっと おしえてくれました。
『おひなさまにはね、
こどもたちの けんこうと しあわせを ねがう きもちが
こめられているんだよ。』
ぽっこたちは うなずいて、
『なるほど……』って えがおに なりました。
それから みんなで
こころを こめて――
げんきで しあわせで いられますように。
そっと おいのり しました。
おさんぽの さいごは、喫茶店で ひとやすみ。
あまい おかしと あたたかい おちゃに
こころまで ふわっと します。
きょうは、
たのしくて、あたたかくて。
こころに のこる
すてきな いちにちに なりました。